※ こちらの記事はコラボパートナーmizutamaさん、パートナー企業i-mobileさんから許可をとって執筆しています。
2019/1/25(金)に有名イラストレータmizutamaさんとのコラボアプリ「mizutamaTODO」
をリリースしました!
iOS版 : https://apple.co/2WiQ5YC
Android版:http://bit.ly/2UBTukj
この記事では、企業に属さないタダの個人開発者の僕が、どうこのチャンスに遭遇し、どんな過程を経てリリースにこぎつけたのか、時系列で追いかけながら、一部始終を共有します。
個人開発者は、自分の力でアプリを育てて、実力100%で生きていかなきゃいけないイバラの道だと思っていたので、有名人とのコラボアプリで生きていく道もあるなんて、驚きですよね!
この記事が、みなさんもそんなチャンスを拾うためのヒントになれば、と思います!
最後の項では、パートナー企業のi-mobileさんにアンケートをお願いして、核心にせまっているので、最後までぜひぜひお楽しみ下さい!
- mizutamaさんとは?
- 事件は2018/10/23日(火)に発生した
- 2018/10/29(月) 初ミーティング @都内某喫茶
- 2018/11/3(土) NDAの書類が郵送で到着
- 2018/11/7(水) mizutamaさん素材到着と同時に大ピンチ
- 2018/11/16(金) 企画書を提出
- 2018/12/3(月) 企画チェック完了、本契約へ
- 2018/12/4(火) オンライン契約書で本契約締結
- 2018/12/18(月) TestFlightでアイモバイルさんに提出
- 2018/1/7(月) 日本の会社が再始動
- 2018/1/10(木) ストア画像を一気に仕上げてアイモバイルさんに提出
- 2018/1/15(火) 全ての監修チェックOK
- 2018/1/25(月) リリースから最速の伸び!
- おまけ:アイモバイルさんへアンケート
mizutamaさんとは?
mizutamaさんは、2019/1/26現在
とSNS上でも大きな支持を集めている、人気イラストレーターさんです。
イラストが超絶かわいい💗💗
山形県出身で、現在は青森在住のようです。(twitterのプロフより)
事件は2018/10/23日(火)に発生した
いつものようにアプリのお問い合わせに対応していた所、毛色の違うメールが1通、紛れ込んでいました。
株式会社アイモバイルさんからの、コラボアプリ依頼メールです。
この時点で、mizutamaさんの素材を使ったアプリ制作、と明言されていました。
「興味があったらお時間下さい」と。
この時点では、ビッグチャンスキターーーー
ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ
というより、条件次第かな、と冷静な感じでした。
というのも、企業に勤めながら趣味で個人開発をしているのではなく、食べていくために個人開発をしているので、食べられないのに責任だけある作業に時間をとられると、死亡するリスクがあるからです。
返信をして、6日後の10/29(月)に都内の喫茶店で会うことになりました。
※ちなみに「僕の付箋アプリQuickMemo+を見てメールをした」と書いてあったのに、このメールは別アプリのお問い合わせメアドに来ていたので尋ねた所、連絡先が分からず、色々ググったらGoogle Playに出ていたメアドを見つけて連絡をした、との事でした。
確かに、Google Playだと連絡先がドドンと出ているけど、iOSのAppStoreは連絡先が分からないですね…。
Androidアプリを出していなかったらお話が無くなっていたかもしれません。
こういうチャンスを拾うためにも、Androidアプリは出しておきましょう!
2018/10/29(月) 初ミーティング @都内某喫茶
都内某所の喫茶店で、株式会社アイモバイルの女性担当者Kさんと、最初で最後の面会をしました(それ以降のやりとりはメールのみ)
人見知りの僕でも自然と話しやすい、いつも笑顔でとても感じの良い女性でした。
アイモバイルさんの事業内容や今回の取り組みの説明を受けた後、どうでしょう?と。
条件が良かったので、引き受けることにしました。
(詳細は非公開です。すいません)
アプリは「mizutamaさんの素材を使う」というだけで、それ以外は自由に作ってもらって良いという事で、その後の流れは
- NDA(秘密保持契約)を締結
- mizutamaさんの素材を受け取る
- 企画書を僕が作成して提出する
- OKなら正式契約
- 開発 & 監修チェック & リリース
でいくとのこと。
企画が既に決まっていて、その通り開発するものと思っていたので「自由に作っていい」というのは意外でした。
こんな感じで依頼を受けることがあるので、生粋の開発者でも企画書を書けるようにしておいた方が良いです。
僕は3人でベンチャーの立ち上げに参加した経験があったので(今では従業員200人超え!)何でもやらなければならず、企画書作成の経験も有った事と、文章を書くのが大好き人間だった事もあって、大丈夫でした!
2018/11/3(土) NDAの書類が郵送で到着
立派な封筒で、機密保持契約の書類が自宅に到着。
サインをして即返送。
せっかちなので早く作りたい…。うずうず。
2018/11/7(水) mizutamaさん素材到着と同時に大ピンチ
11/7(水)にアイモバイルさんに届いた旨がメールで届き、GoogleDrive経由でmizutamaさんの素材が共有されました。
特に締切が無く、ゆったりペースです😊
マッタリ〜
さて、mizutamaさんの画像を見て、ピピーンとインスピレーションをもらって、すぐ企画書を仕上げてしまおうとGoogle Driveの画像フォルダを見て、愕然としました….。
内容はmizutamaさんのイラスト本の素材なのですが、psd、jpg、tif、eps、aiなどなど様々なフォーマット、様々な大きさのファイルがぎっしり1391個!
これ1つずつ開いて確認してたら終わらん。
なんとかせなイカン……。
少ない知識でどう処理できるか、1人自宅でモンモンと考えた結果
bootstrap + PHP + MySQL
でまず画像管理ツールを作る事にしました。
後々アプリに適用する時に、属性を追加したりなんだり、DB化は必要だと思ったので最初からやっちゃいます。
ローカルからDBへの流し込みは、jsで出来るだろうと簡単に考えていたのですがセキュリティの関係で難しそうだったので、困った時のpython頼みで一気に流し込みました。
様々なサイズ&フォーマットを一括で同じサイズのpngに変換するのにphotoshopのバッチ処理を使ったりと、少しテクニカルなことをしたのでこの辺の知見は別記事で詳しく解説します。
2018/11/16(金) 企画書を提出
pythonやphotshopでのバッチ処理で自動化したとはいえ、やはり手作業も色々必要だったので、ヒィヒィ言いながら何とか画像管理webツールを形にして素材の全貌が分かってきました。
そこでphotoshopで仮UIを作りながら、33ページの企画書にまとめました
(内容は非公開です。すいません。)
トップ画面の仮UIは最終版にほぼ近いですね。
2018/12/3(月) 企画チェック完了、本契約へ
ビジネスモデルは「広告 + 月額課金」だったので、月額課金の特典部分で攻めた企画を提案したのですが、攻めすぎという事でボツに。
それ以外は問題なし、と言うことで本契約を結ぶことになりました。
10/23のファーストコンタクトから41日目。
とうとう、スタート地点にこぎつけました!
2018/12/4(火) オンライン契約書で本契約締結
本契約は一瞬で完了。
ここから爆速開発開始!!できれば年内にリリースしたい!!!
2018/12/18(月) TestFlightでアイモバイルさんに提出
12/17(日)で一通り実装が終わりました!
爆速で頑張った!!
TestFlightでアイモバイルさんに提出する予定になっていたのですが、新アプリの場合審査が必要なので早速TestFlightのアップル審査に提出。
次の日には合格通知が来ていたので、アイモバイルさんに提出してアイモバイル&出版社の監修チェックに入りました。
ここで、一通り実装が終わって内容がfixしたということもあり
- 最終版の画面一覧と仕様をまとめた資料
- 使用したmizutamaさんの画像一覧
を作成して提出しました。
監修チェック中でしたが、一旦Appleの審査にも提出。
経験上、課金の入った新規アプリ、特に月額課金アプリは審査に時間が掛るからです。
アップルの審査が12/23〜12/28まで冬休みに入るので、年内にリリースしたい僕は大分焦っています。
ギリギリ23日にAppleの審査が開始されるものの、メタデータリジェクト(文言などを直せばOKの審査落ち)で審査に落ち、すぐ直して再提出した所、アプリ上にある月額課金の文言がAppleの仕様と違うから直しなさい、と違う指摘を受けて、THE END(涙)
ひとまず修正版を再審査に提出したものの、12/28のAppleの冬休みが終わっても音沙汰はありませんでした。
アプリの監修チェックも完了しないまま、日本が年末休みに突入したので2018年は終わりました。
2018/1/7(月) 日本の会社が再始動
日本の会社が始動開始!
さて、ずっと音沙汰が無かったApple審査は、2019/1/10に通過しましたが、年末年始に直した部分があったので「予定通り」リリースをキャンセルして再審査に提出しました。
※新規アプリの場合、課金審査が長引く可能性があるので、こんな感じで先に通しておいて、リリースをキャンセルすると、予定のリリース日からズレまくる痛恨のミスを避けられるのでオススメです!
もちろん、リリースをキャンセルしても課金部分の審査合格状態は維持されます。
2018/1/10(木) ストア画像を一気に仕上げてアイモバイルさんに提出
デザインが苦手なので、後回しにしていたAppStoreの画像を一気に作り上げてアイモバイルさんに提出しました。
非デザイナーでもそれなりのデザインに仕上げる、僕の禁断のデザイン手法は別記事で解説します!
2018/1/15(火) 全ての監修チェックOK
待ちに待った監修チェックのOKが出ました。
Appleに出していた審査も2019/1/14(月)に完了してリリース準備は万端。
後はリリース日の調整だけです。
いつでも良いよ!ポチって押すだけだよ!と臨戦態勢メールを送りました。
2018/1/25(月) リリースから最速の伸び!
早くみんなに言いたくてウズウズもきもきしていましたが、1/21(月)の時点で、週末の25(金)にリリースすることが決定しました。
25(金)の朝は興奮したのか5:30に起床。
コーヒーを飲んで心を整えて、6:00にリリースボタンをポチっと押しました。
その後は、想像以上に反応が良く、広告0円なのに、順調すぎるほどにダウンロードを伸ばし、リリース3日目、1/27(日)には「仕事効率化カテゴリー」で5位にランクイン!
雲の上すぎて空気が薄いです….。
拡散に協力してくれた皆様、本当にありがとうございました!
以上がファーストコンタクトからリリースまでの全記録です。
やはり色々な調整事項も多いので、結構時間が掛るものですね。
最後にポイントをまとめておくので、チャンスを拾うための参考にして下さい!
- 連絡先が分かるようAndroidアプリもリリースしておこう
- 企画書を書けるようにしておこう
- リリース日は任されるので自分に厳しく設定しよう
- 想定外の素材が渡される場合があるのでpythonなど作業を自動化する方法も抑えておこう
- リリース日に間に合うように審査は先にだしちゃおう
おまけ:アイモバイルさんへアンケート
以上のリリースまでの全記録に加えて、個人開発でコラボを実現するための参考になるようアイモバイルさんにアンケートをお願いしてみました。
アレも聞いてよ!!と思うかもしれませんが、、社外秘の事もあるので、お察しください。
Q1.
今回、パートナーとして僕を選択したのはどういった点からでしょうか?
A1.
リリースされているアプリに対して安宅様の愛を感じ、弊社お取り扱いの版権(今回はmizutamaさん)とマッチするのではないかと思いご提案をさせて頂きました。
Q2.
今後もこういったコラボ案件は御社では行っていく予定ですか?
A2.
今後も引き続き行っていく予定です!
弊社では版権に関して随時リクルーティングをかけておりますので、その時に旬の版権にてご提案をさせて頂きます。
Q3.
今回、僕とコラボ案件をしてみて良かった点はなんですか?(正直にお願いします。)
A3.
「mizutama」さんの世界観を大切にし、かわいらしいアプリをご制作頂けたことです!
機能やデザインにもこだわって頂けて、お取組みをご一緒できて本当によかったと思っております。
Q4.
今回、僕とコラボ案件をしてみて困った点はなんですか?(正直にお願いします。真摯に反省します..)
A4.
特にないですね…!
むしろとってもいいお取組みができて感謝しております!
何か、僕が褒められまくっていて、インチキくさいアンケートになりましたが、、まとめると次の通りです。
- レビューへの返信やアプリの雰囲気で、お客様やアプリへの愛が見られているので、丁寧に丁寧に扱うこと!
- 今後もこういうコラボ案件はある!
- コラボ作家さんの作品を大切に扱ってくれるかどうかが大事な要素なので開発者の美徳と言われている傲慢さは抑えてね!
- アタカさんはいい人!
以上です!
最後まで読んでくれて、ありがとうございました!
twitterで個人開発のコツをつぶやいているので、フォローお願い致します。